流行歌の曲名。サトウハチロー作詞、万城目正(まんじょうめただし)作曲。1945年(昭和20)10月封切の松竹映画『そよかぜ』の挿入歌。娯楽がまったくなかった終戦直後、食糧難や住宅難、さらにインフレの続く暗い世相のなか、映画に集まった観客は主題歌を歌う並木路子(みちこ)に関心を寄せた。再建直後のコロムビアレコードも、この歌を46年1月新譜として発売。また並木自身も、舞台へ出てリンゴを聴衆に向かってまく。そうした立体作戦が功を奏し始めたころ、ラジオが「のど自慢素人(しろうと)音楽会」の放送を開始した。同年3月以降のこの番組では出演者が繰り返し歌い、たちまち全国へ行き渡った。戦争で打ちひしがれた庶民は明るい曲調に心の支えをみいだし、戦後初のヒット曲となった。
[倉田喜弘]
敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
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