リンフェン(臨汾)市(読み)リンフェン(英語表記)Linfen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リンフェン(臨汾)市」の意味・わかりやすい解説

リンフェン(臨汾)〔市〕
リンフェン
Linfen

中国華北地方,シャンシー (山西) 省南部,リンフェン盆地の中央部,フェン (汾) 河東岸にある市。リンフェン地区の行政中心地。堯帝の都であったと伝えられる。春秋時代には晋の平陽邑で,フェン河西岸にあったが,北魏の代に東岸に移った。内モンゴル (蒙古) 高原と中原を結ぶ軍事,交通上の要地で,隋・唐代には晋州の治所,明・清代には平陽府の治所。河水と湧水で灌漑して,ワタコムギの栽培が盛んである。ほかにアワ,トウモロコシ,コーリャンを産し,ナツメ,カキ,ナシの果樹作も多い。タールシャン (塔児山) に埋蔵量 500万tといわれる磁鉄鉱山があり,北方のフェンシー (汾西) 県から石炭が送られて中型鉄鋼コンビナートが立地。食品,綿紡織などの工場もある。トンプー (同蒲) 鉄道が通り,省南部の物資集散地でもある。市内に大雲寺,南郊に堯帝廟がある。人口 58万 8171 (1990) 。

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