日本大百科全書(ニッポニカ) 「リンブルフ(オランダ)」の意味・わかりやすい解説
リンブルフ(オランダ)
りんぶるふ
Limburg
オランダ南東部にある州。総面積2029平方キロメートル、陸地面積2169平方キロメートル、人口114万2679(2001)。州都マーストリヒト。南部は肥沃(ひよく)なレスの丘陵が卓越し、小麦、果樹の栽培と酪農が行われる。南東部のヘールレンを中心にオランダ唯一の炭田があり、ガラス、陶器、化学、自動車などの工業も立地する。11世紀に創設された伯爵領が起源で、1648年のウェストファリア条約でオランダ領とスペイン領とに分割されたが、1815年にはオランダ王国の下で統一されてその一州となった。しかしベルギー独立後の1839年にはふたたびオランダとベルギーとに分割され、ベルギーにも同名の州が誕生した。
[長谷川孝治]