改訂新版 世界大百科事典 「ルイス=クラーク探検隊」の意味・わかりやすい解説
ルイス=クラーク探検隊 (ルイスクラークたんけんたい)
Lewis and Clark Expedition
ルイスMeriwether LewisとクラークWilliam Clarkに率いられ，アメリカ人として初めてミシシッピ川から太平洋に至る大陸横断をなしとげた探検隊。ジェファソン大統領の命令で，ミズーリ川の源流に達し，太平洋に至る水路を探り，地理，動植物，インディアンなどについて調査することが，彼らの任務であった。1804年5月，セント・ルイスを出発した一行48名は，ロッキー山脈を越え，05年11月に太平洋岸のコロンビア河口に達し，06年9月，セント・ルイスへ戻った。この探検では，道案内を務めたインディアン女性サカジャウェアSacajaweaや，クラークに付き添った黒人奴隷ヨークYorkが活躍した。探検隊は当時アメリカが新たに購入したルイジアナ領土についての知識をもたらすと同時に，オレゴン地方に対する領有権の足がかりをつくった点で重要であった。
→ルイジアナ購入
執筆者：岡田 泰男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報