ルバイ(英語表記)Rubayyi, Salem Ali

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルバイ」の意味・わかりやすい解説

ルバイ
Rubayyi, Salem Ali

[生]1934. 南アラビア
[没]1978.6.26. アデン
イエメン民主人民共和国の政治家。アデンの学校を卒業後,教師をつとめ,1963年占領下南イエメン解放戦線 FLOSYの運動に参加,67年解放戦線総司令官となったが,68年追放された。 69年6月 Q.シャービ初代大統領が辞任したことにより5人構成の大統領評議会が成立,その議長 (元首) となった。同年 11月銀行,貿易,保険など外国企業を国有化。 70年8月中国を訪問。同年 11月解放戦線から保守派を一掃し,国名南イエメン人民共和国からイエメン民主人民共和国に改称マルクスレーニン主義旗印に左派的な内外政策を打出した。 71年8月大統領評議会を3人制に改め,同議長に再び就任,同月1党制の人民解放戦線 NLF執行委員に選出された。 74年中頃から周辺の保守派アラブ諸国との関係を改善する動きがみられるようになり,76年3月サウジアラビアとの国交樹立。 78年6月隣国イエメン=アラブ共和国の A.ガシュミ大統領がルバイの特使と称する人物に暗殺された事件契機に,政敵である国民戦線書記長 A.F.イスマイルに権力を奪われ,同月 26日処刑された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android