レニングラード攻防戦(読み)レニングラードこうぼうせん

改訂新版 世界大百科事典 「レニングラード攻防戦」の意味・わかりやすい解説

レニングラード攻防戦 (レニングラードこうぼうせん)

第2次世界大戦の独ソ戦中の都市をめぐる激戦の一つ。ドイツ軍は,政治戦略および経済上重要なソ連第2の都市レニングラードを完全に包囲して,兵糧攻めにして攻略する作戦方針をとった。このため300万人以上といわれる市民戦争に巻き込まれることになる。1941年9月中旬まず陸上交通が遮断され,11月上旬には隣接するラドガ湖海上交通も遮断され完全包囲となる。この年は例年にない寒波が襲い,市民は寒気飢餓,病気によって悲惨な状況下におかれ,1日に2万人が死亡したこともある。約900日の持久戦闘の結果,44年1月になってソ連軍が解放した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android