ロールス=ロイス(英語表記)Rolls-Royce PLC

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロールス=ロイス」の意味・わかりやすい解説

ロールス=ロイス
Rolls-Royce PLC

イギリスの航空機エンジン,海洋推進システムおよび発電システムメーカー。高級車で知られる。1906年にチャールズ・スチュワート・ロールズフレデリック・ヘンリー・ロイスの製造する車を独占販売する契約のもと,自動車会社として設立された。同 1906年高級車シルバーゴーストを発売し,騒音の少ないエンジン,乗り心地のよさ,王者風格をもつ自動車をつくることで有名になった。1914年航空機エンジンの生産を開始し,高級乗用車の製造のかたわら航空機エンジンメーカーとしても発展。1931年自動車メーカーのベントレーを買収,1940年代にはジェットエンジンを開発した。1966年イギリスのブリストル・シドレーを買収して世界第2位の航空機エンジン会社に成長したが,1970年経営危機に陥り,1971年倒産。同 1971年イギリス政府が肩代わりしてジェットエンジン事業を手がけるロールス=ロイスが設立され,国営会社となった(1987再び民営化)。一方,自動車部門とディーゼルエンジン部門は 1973年にロールス=ロイス・モーター・ホールディングスとして分離した。その後 1980年ビッカース吸収合併されたが,1998年にはフォルクスワーゲンに買収され,2003年ロールス=ロイス&ベントレー・モーター・カーズとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android