一八・鳶尾(読み)いちはつ

精選版 日本国語大辞典 「一八・鳶尾」の意味・読み・例文・類語

いち‐はつ【一八・鳶尾】

〘名〙 アヤメ科多年草。中国原産で江戸時代以前から各地の庭園で観賞用に栽培される。高さ三〇~五〇センチメートル。根茎は短く黄色い。葉は幅三~四センチメートルの剣形で隆起した縦脈が多く、初夏、花茎を直立し、さや状の苞(ほう)の中から二~三個のつぼみを順次に開出する。花は直径一〇センチメートルぐらいで、濃淡の青紫色と白色の脈や斑点の模様があって美しく、外花被片には白いとさか状突起がある。根はすりつぶして腫物(はれもの)に塗り、乾かした根はイリス根といい、緩下、吐剤めまいなどに薬効がある。鳶尾は漢名。いちはち。こやすぐさ。《季・夏》〔文明本節用集(室町中)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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