一名(読み)いちめい

精選版 日本国語大辞典 「一名」の意味・読み・例文・類語

いち‐めい【一名】

〘名〙
ひとり。〔福恵全書‐蒞任部・堂規式〕
一つ名前。一つの名称
※俳諧・古学截断字論(1834)上「漢家字書にも多用にして、彼いふ一名二意にも限らず」
本名ほかの名。又の名。別名異名
遊女記(1087‐94)「殊事百大夫。道祖神之一名也」
秘事法門(1964)〈杉浦明平〉四「千把こき、一名後家タオシの発明は」 〔晉書‐李密伝〕

いち‐みょう ‥ミャウ【一名】

〘名〙
① =いちめい(一名)②〔日葡辞書(1603‐04)〕
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉五「桂枝(けいし)〈略〉一名(メウ)を桂枝嶋とも号(なづく)るとぞ」

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デジタル大辞泉 「一名」の意味・読み・例文・類語

いち‐めい【一名】

ひとり。「欠席一名
本名ほんみょう以外の名。別名べつめい異名いみょう。いちみょう。「利根川一名坂東太郎と呼ばれる」
[類語](1一人ひとり一人いちにん一介一個/(2別名別称異称異名俗称変名仮名偽名仮称偽称略称旧称旧名古称又の名

いち‐な【一名/市名/都名】

琵琶法師などがつけた名。名前の最後に一・市・都などの字がつく。特に、鎌倉末期の如一にょいちを祖とする平曲流派は一名をつけるので、一方いちかた流と呼ばれた。のち、広く一般の盲人も用いた。

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