一品(読み)いっぽん

精選版 日本国語大辞典 「一品」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぽん【一品】

〘名〙
親王(しんのう)位階の第一位。〔令義解(718)〕
臣下の最上位。従一位をいう。平安時代以降、唐風呼称にならい諸臣の某位を某品と称する例が多くなる。
増鏡(1368‐76頃)一一「この中将〈略〉まづ一品して、しばしおはせし比」
仏語。経巻中の一章。
※凌雲集(814)「聴法華経各賦一品方便品、題中取韵 〈嵯峨天皇〉」
讚岐典侍(1108頃)下「法花経を日に一品づつ講ぜさせ給ふ」
④ 仏語。極楽浄土の段階を九つに分けた、そのなか一つ。→九品(くほん)。〔大毘婆沙論三五

いっ‐ぴん【一品】

〘名〙
① 一つのしな。ひとしな。〔周礼注‐天官・外府〕
② 他に類のない、特別にすぐれた品。第一等の品。逸品絶品。〔白居易‐寄献北都留守裴令公詩〕

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デジタル大辞泉 「一品」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぴん【一品】

一つの品。ひとしな。「料理一品追加する」
最もすぐれたもの。絶品。逸品。「天下一品
[類語]名品逸品絶品良品上物上玉珍品掘り出し物

いっ‐ぽん【一品】

親王の位階の第1位。「一品の宮」
経文きょうもん中の1章。
極楽浄土を九段階に分けた、その一つ。→九品くほん

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「一品」の解説

いっぴん【一品】

茨城日本酒当初「甕(みか)の月」という銘柄だったが、明治に入り「天下一品」にちなみ銘柄を統一。大吟醸酒純米吟醸酒、吟醸酒、純米酒、本醸造酒、普通酒をそろえる。原料米は山田錦、玉栄など。仕込み水は那珂川水系の伏流水。蔵元の「吉久保酒造」は寛政2年(1790)創業。平成13~15、17~19、21、25、26年度全国新酒鑑評会金賞、2010年IWC世界ワインチャレンジ入賞、燗酒コンテスト2012金賞など受賞歴多数。所在地は水戸市本町。

いっぴん【一品】

岡山の日本酒。蔵元の「瀧本酒造」は嘉永2年(1849)創業。所在地は井原市井原町。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「一品」の解説

一品

茨城県、吉久保酒造株式会社の製造する日本酒。全国新酒鑑評会で金賞の受賞歴がある。

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