精選版 日本国語大辞典 「三体」の意味・読み・例文・類語
さん‐たい【三体】
〘名〙
※烏羽玉霊抄(室町)上「真行草三体之趣不二存知一」 〔新唐書‐柳公権伝〕
② 漢詩の三つの形式。作詩法などにもいう。
※三体詩素隠抄(1622)一「三体とは、七言絶句、七言八句、五言八句の三体を云ぞ。又一詩の法、一句の法、一字の法、是をも三体と云ひ、又諷雅頌をも云ぞ」
※至花道(1420)二曲三体の事「二曲と申すは舞歌なり。三体と申すは物まねの人体也」
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※簸河上(1260)「まづ髄脳につきて歌のさまをしるべしといふは、三体六体のおもむきをもわきまへ」
(ロ) 和歌で、美の三大様式。後鳥羽院の催した建仁二年(一二〇二)の歌会での、いわゆる三体和歌が著名。
※後鳥羽院御口伝(1212‐27頃)「いざたけある歌詠まむとて、『龍田の奥にかかる白雲』と三躰の歌に詠みたりし」
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