三吉(読み)さんきち

精選版 日本国語大辞典 「三吉」の意味・読み・例文・類語

さんきち【三吉】

[1]
[一] 浄瑠璃「丹波与作待夜の小室節(たんばよさくまつよのこむろぶし)」「恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)」などに登場する子役の名。伊達の与作と滋野井の子だが、馬追となり自然生(じねんじょ)の三吉と呼ばれる。
[二] 地唄。本調子。作詞者不詳。鶴山勾当(こうとう)作曲か。「恋女房染分手綱」の重の井子別れの末段を作曲した繁太夫(しげだゆう)物。別称「三吉子別れ」。
[2] 〘名〙 ((一)(一)から転じて) 自然薯(じねんじょ)(=ヤマノイモ)をいう。

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デジタル大辞泉 「三吉」の意味・読み・例文・類語

さんきち【三吉】

浄瑠璃丹波与作待夜たんばよさくまつよ小室節こむろぶし」「恋女房染分手綱こいにょうぼうそめわけたづな」中の人物少年馬追い。「しげ子別れ」の段で有名。自然生じねんじょの三吉。

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世界大百科事典(旧版)内の三吉の言及

【沖美[町]】より

…広島湾の能美島北西部,大黒神島,小黒神島,大那沙美島などからなる。中心集落は北の玄関口の三吉であるが,役場は南部の畑にある。温暖で雨量が少ないため,ミカンの栽培が盛んで,近郊野菜や花卉も栽培されている。…

※「三吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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