三和土(読み)さんわど

精選版 日本国語大辞典 「三和土」の意味・読み・例文・類語

さんわ‐ど【三和土】

〘名〙 「たたき(三和土)」に当てた字を音で読んだもの。〔改正増補和英語林集成(1886)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「三和土」の意味・わかりやすい解説

三和土 (たたき)

風化した花コウ岩,安山岩などのケイ酸に富む土に,消石灰と水を加えて練り,硬化させた床仕上げ,およびその材をいう。仕上げのとき木片を使ってたたきしめることからこう呼ばれた。江戸時代三河(三州たたきといわれる)や西日本で,住宅の土間軒下舗装として使用され,一般化した。モルタル(砂にセメントと水を加えて練った硬化材)の普及とともに用いられなくなったが,モルタル金鏝(かなごて)仕上げの床を〈叩き(たたき)〉と呼ぶこともある。
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家とインテリアの用語がわかる辞典 「三和土」の解説

たたき【三和土】

玄関・台所・風呂場(ふろば)などの、コンクリートなどで固めた土間。◇古くは赤土砂利に石灰とにがりを加えて作ったもの(叩(たた)き土(つち))をいった。叩き固めて作るためとされる。また、3つの材料を混ぜることから「三和土」の字を当てたとされる。

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リフォーム用語集 「三和土」の解説

三和土

1.たたき土と石灰とにがりを混ぜて練ったものを土間に塗り、たたき固めた床仕上げ。たたき土とは花崗岩や安山岩などが風化した土で、深草土や三州土などが有名である。 2.土やコンクリートなどで仕上げた土間

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三和土」の意味・わかりやすい解説

三和土
たたき

土またはコンクリートで仕上げた土間床本来は叩 (たた) き土に約倍量の石灰を混ぜて水や苦汁 (にがり) で練ったものを厚さ 10cmぐらいに土間に塗り,叩き固めたものをさす。漆喰叩きともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の三和土の言及

【漆喰】より

…壁,天井に塗られ,瓦や煉瓦の目地などに用いられる。また,山土に消石灰とにがりを混ぜ,たたき締めて土間床をつくるものを〈叩(たた)き漆喰〉または〈たたき(三和土)〉という。漆喰は〈石灰〉の字音のなまった言葉といわれる。…

※「三和土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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