三宅剛一(読み)みやけごういち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三宅剛一」の意味・わかりやすい解説

三宅剛一
みやけごういち

[生]1895. 岡山
[没]1982.10.8. 藤沢
哲学者。 1919年京都大学哲学科を卒業後,新潟高等学校教授を経て,38年に東北大学助教授,46年教授となり 54年には京都大学に転じた。 58年に京大を定年退官し学習院大学教授となる。初め新カント派哲学を研究し,西田哲学の影響を受け,ハイデガーなどを研究したが,以後その研究分野は科学芸術道徳にまで広く行き渡っている。著書には『学の形成と自然的世界』『数理哲学思想史』『ハイデガーの哲学』『道徳の哲学』などがある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三宅剛一」の解説

三宅剛一 みやけ-ごういち

1895-1982 大正-昭和時代の哲学者。
明治28年1月1日生まれ。ドイツフッサール,ハイデッガー現象学をまなぶ。昭和21年東北帝大教授,29年京大教授,のち学習院大教授。昭和57年10月8日死去。87歳。岡山県出身。京都帝大卒。著作に「学の形成と自然的世界」「人間存在論」など。

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世界大百科事典(旧版)内の三宅剛一の言及

【現象学】より

…現象学は第2次大戦中に亡命者によってアメリカにも伝えられ,第2次大戦後のアメリカ社会学(現象学的社会学),政治学の展開にも貢献している。現象学研究に関しては,日本もフランスやアメリカより長い歴史をもち,その影響下に九鬼周造《“いき”の構造》(1930),《偶然性の問題》(1935),三宅剛一《学の形成と自然的世界》(1940),市川浩《精神としての身体》(1975)のようなすぐれた成果を生んでいる。現象【木田 元】。…

※「三宅剛一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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