三寸(読み)サンズン

デジタル大辞泉 「三寸」の意味・読み・例文・類語

さん‐ずん【三寸】

1寸の3倍。かね尺で約9.1センチ。鯨尺で約11.4センチ。
3寸くらいのもの。また、短いもの、薄いものなどのたとえ。「舌先三寸」「胸三寸
《売る台の長さ1尺3寸の1尺を略していう》香具師やし一種祭日縁日に、品物を台にのせ、口上を述べて売る大道商人
[類語](2短い短め短小寸足らず寸詰まり最短ちんちくりんつんつるてんショート

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精選版 日本国語大辞典 「三寸」の意味・読み・例文・類語

さん‐ずん【三寸】

〘名〙
① 一寸(約三・〇三センチメートル)の三倍の長さ。約九・〇九センチメートル。
※竹取(9C末‐10C初)「筒の中ひかりたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり」
② 物の短いことのたとえ。→三寸の舌
脛骨の、足の甲から①の長さほど上のところ。内側と外側とで、内三寸、外三寸という。〔俚言集覧(1797頃)〕
④ (「胸三寸」の意から) 胸のこと。
※雑俳・柳多留‐一四四(1836)「三寸を見ぬいて渡す九寸五分」
⑤ (「のど三寸」の意から) のどのこと。→三寸息絶ゆ
⑥ (「舌先三寸」の意から) 舌のこと。
※雑俳・柳多留‐三六(1807)「三寸と六字はもへぬ御宝物(ごほうもつ)
⑦ (昔は一尺三寸(約四〇センチメートル)の台に並べて売ったところから、「一尺」を略していう) 香具師(やし)の一種。祭日や縁日に小間物・おもちゃ・飴・菓子などを台の上に並べ、口上を述べて売る大道商人
※歌舞伎・四千両小判梅葉(1885)大切「三寸(ズン)を張る商人(あきんど)が、一月毎に多くなり」
⑧ (臍下三寸にあるものの意から) 女陰の俗称

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普及版 字通 「三寸」の読み・字形・画数・意味

【三寸】さんずん

舌先三寸。

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