三船の才(読み)さんせんのさい

精選版 日本国語大辞典 「三船の才」の意味・読み・例文・類語

さんせん【三船】 の 才(さい)

漢詩和歌管弦三つ才能を兼ね備えていること。また、その才能。藤原公任源経信の例が著名三舟の才。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「三船の才」の意味・読み・例文・類語

さんせん‐の‐さい【三船の才】

三舟さんしゅうの才」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「三船の才」の解説

三船の才

漢詩・和歌・音楽の三つの才能を兼ね備えていること。

[由来] 「大鏡―太政大臣よりただ伝」に出て来るエピソードから。一〇世紀末、平安時代中期のこと。時の実力者、藤原道長が、三つの船を仕立て、それぞれに漢詩・和歌・音楽が得意な人を乗せて川遊びをしたことがありました。このとき、その三つのどれもがうまいと評判の藤原きんとうは、道長から「どの船にお乗りになりますか」と尋ねられました。公任は和歌の船に乗りましたが、道長に才能を認めてもらったことでいい気になってしまって、納得のいく歌がよめず、後悔したとのことです。ただし、史実としては、これは道長の川遊びのときではなく、円融上皇の川遊びのときのできごとです。

異形さんしゅうの才。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android