三菱F-2(読み)みつびしエフに

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三菱F-2」の意味・わかりやすい解説

三菱F-2
みつびしエフに

航空自衛隊の支援戦闘機。三菱F-1の後継機(FSX)として計画され,1988年から日本とアメリカ合衆国が共同で開発,1995年 10月に初飛行,正式呼称F-2として 2000年から部隊配備に入った。当初は日本独自で開発する計画だったが,アメリカ側が自国機の購入を要求したことから,ゼネラル・ダイナミックスF-16ファイティングファルコン戦闘機を基本として共同開発することになった。しかしアメリカが飛行制御用ソースコードの提供を拒否したため,日本が独自のソースコードを開発した。主翼は一体成形複合材,レーダは多目標同時捜索・追尾可能なアクティブ・フェーズド・アレイ・レーダといったハイテク技術を採用,電波吸収材を使用してステルス性も備える。ただし日本側が全額負担する開発費は,当初予定の 1600億円から 3274億円へ倍増した。エンジンは GEF110-129が1基。乗員1,全長約 15.5m,全幅 11.1m,総重量約 22t,最大速度マッハ 2.0,戦闘行動半径約 800km。武装は 20mmバルカン砲1,ミサイル爆弾 10t。

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