三輪逆(読み)みわの さかう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三輪逆」の解説

三輪逆 みわの-さかう

?-586 6世紀後半の官吏
敏達(びだつ)天皇寵臣(ちょうしん)。「日本書紀」によれば,敏達天皇が没したとき殯宮(もがりのみや)を警備し,皇位をねらう穴穂部(あなほべの)皇子をおこらせた。翌用明天皇元年5月,敏達天皇の皇后炊屋(かしきや)姫(のちの推古天皇)をおかそうとして殯宮に押しいった穴穂部皇子をとどめ,物部守屋(もののべの-もりや)の兵に討たれたという。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の三輪逆の言及

【物部守屋】より

…また,敏達天皇の死後の殯宮(もがりのみや)では,馬子の姿を矢で射られた雀のようだとあざけり,馬子からはふるえる手脚に鈴をかけよとあざけられた,との話も伝えられている。守屋は,用明天皇(母は蘇我堅塩媛(きたしひめ))の異母弟の穴穂部(あなほべ)皇子(母は蘇我小姉君(おあねのきみ))と親しく,皇子が皇位をねらうのを阻もうとした三輪逆(みわのさかう)を殺した。しかし587年,守屋は群臣から孤立したのを察し,河内の阿都(あと)の別荘に退いて戦いの準備をすすめた。…

※「三輪逆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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