三里(読み)サンリ

デジタル大辞泉 「三里」の意味・読み・例文・類語

さん‐り【三里】

1里の3倍。
灸点の一。また、そこにすえる灸。膝頭の下約3寸(大人で約6センチ)、脛骨外側の所。足三里ともいい、消化器病気効果がある。また、前腕背面で、ひじの曲がりめから下へ3寸の所にある手三里は鼻血・手のしびれなどの治療点。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「三里」の意味・読み・例文・類語

さん‐り【三里】

〘名〙
① 一里の三倍。約一一・七八キロメートル。
平家(13C前)九「小野原より三里へだてて、三草の山の西の山口に陣をとる」
灸穴(きゅうけつ)の名。ひざがしらの下で、外側の少しくぼんだ所。ここに灸をすえると足を丈夫にし、また、万病にきくといわれる。
徒然草(1331頃)一四八「四十以後の人、身に灸を加へて、三里をやかざれば、上気の事あり」
③ ②にすえる灸。
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)野崎村「コリャおみつよ、三里(さンリ)をすへてくれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「三里」の意味・わかりやすい解説

三里 (さんり)

経穴名称一つ。手と足にあるが,足の三里への灸(きゆう)がよく行われたため,単に三里といえば足の三里をさす。膝関節前面のすぐ下にあり,ここへの灸は万病に効くとされた。古くは,旅行中には毎日,ここに灸をすえたといわれる。
経穴
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android