三陟(読み)さんちょく(英語表記)Samch`ǒk

改訂新版 世界大百科事典 「三陟」の意味・わかりやすい解説

三陟 (さんちょく)
Samch`ǒk

韓国江原道南東部の東海岸沿い,日本海に面した都市。人口9万0043(1995)。古代には悉直国の名がみえるが,6世紀初めに新羅の悉直州となり,8世紀ころには現在の地名である三陟郡がおかれた。無煙炭,石灰亜鉛などの産地として知られ,三陟火力発電所を中心にこれらの地下資源を利用したセメント化学肥料,カーボンなどの工場がある。嶺東ソウル江陵。1976)・東海(江陵~東海。1979)両高速道路の完成によってソウルからの一日経済圏に編入された。北に隣接する東海市は北坪などの旧三陟郡の一部をあわせ,三陟とならぶ工業都市となっている。
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百科事典マイペディア 「三陟」の意味・わかりやすい解説

三陟【さんちょく】

韓国,江原道南東部の日本海岸にある工業都市。嶺東,東海両高速道路の開通(1975年―1979年)でソウル市からの一日経済圏に入った。付近には埋蔵量3.5億tといわれる無煙炭田があり,これを燃料とする火力発電所,製鉄所,セメント,カーボン電極,肥料などの工場がある。北に隣接する東海とともに江原道随一の工業地帯を形成する。6万8000人(2005)。
→関連項目江原道

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三陟」の意味・わかりやすい解説

三陟
さんちょく / サムチョク

韓国(大韓民国)、江原道(こうげんどう/カンウォンド)南部東海岸の小都市。面積1185.8平方キロメートル、人口7万5592(2000)。1986年、市に昇格。95年、三陟郡と統合。沿岸漁業根拠地である。三陟の外港と漁港の役目を果たす汀羅(ていら)港がある。イカ、カタクチイワシ、サンマ、明太(メンタイ)(スケトウダラ)などの漁獲が多い。付近の豊かな石灰岩はセメント工場の原料になっている。ソウル行きの高速バスターミナルがある。

[邢 基 柱]

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