三顧(読み)サンコ

デジタル大辞泉 「三顧」の意味・読み・例文・類語

さん‐こ【三顧】

三国時代中国で、しょく劉備りゅうびが、諸葛亮しょかつりょう軍師として招くために、その草庵三度訪れたという、諸葛亮「前出師表」の故事から》人の上に立つ者が仕事を頼みたい人に特に礼を尽くして交渉すること。また、ある人を特別に信任・優遇すること。「三顧を尽くして迎える」
[類語]機嫌伺い門を叩く三顧の礼お百度を踏む伺候

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精選版 日本国語大辞典 「三顧」の意味・読み・例文・類語

さん‐こ【三顧】

〘名〙 (中国の蜀の劉備(りゅうび)諸葛孔明(しょかつこうめい)の庵(いおり)を三度も訪れ、遂に軍師として迎えた故事による) 目上の人がある人に礼をつくして仕事を頼むこと。また、目上の人がある人を特別に信任、優遇すること。三顧の礼。
※松山集(1365頃)寄無択首座「草廬只是欠三願、諸葛功名不論」 〔諸葛亮‐前出師表〕

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普及版 字通 「三顧」の読み・字形・画数・意味

【三顧】さんこ

三たび訪う。〔三国志、蜀、諸亮伝〕(出師の表)臣本(もと)布衣、~先、臣の鄙(ひひ)なるを以てせず、猥(みだ)りに自ら枉屈(わうくつ)し、三たび臣を盧の中にみ、臣に(はか)るに當世の事を以てす。

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