上北面(読み)じょうほくめん

精選版 日本国語大辞典 「上北面」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ほくめん ジャウ‥【上北面】

〘名〙 (「しょうほくめん」とも。「北面」は院の御所の北面にある詰所、また、そこに詰める護衛兵) 四位五位諸大夫で、北面の侍となって院の昇殿をゆるされた者の称。また、その詰所。
平家(13C前)一「下北面より上北面にあがり、上北面より殿上まじはりをゆるさるる者もあり」
太平記(14C後)一二「さらば上北面(ホクメン)諸庭の侍共中に誰かさりぬべき者有と御尋有けるに」

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デジタル大辞泉 「上北面」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ほくめん〔ジヤウ‐〕【上北面】

《「しょうほくめん」とも》北面の武士うち、四位または五位の者。→下北面げほくめん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の上北面の言及

【北面の武士】より

…白河院政開始後ほどなく創設され,はじめのうちは〈御寵童〉なども含んでいた。諸大夫以上を上(しよう)北面,五,六位の譜代の侍を下(げ)北面と呼ぶ。下北面は白河院死去のときに合わせて80余人に及んでいたが,そのなかには武士が多くとりこまれていた。…

※「上北面」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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