上塗(読み)うわぬり

精選版 日本国語大辞典 「上塗」の意味・読み・例文・類語

うわ‐ぬり うは‥【上塗】

〘名〙
① 壁や漆、絵の具などを塗る際の仕上げに、もっとも上の面を塗ること。仕上げぬり。⇔粗塗(あらぬり)
書紀(720)仁徳元年正月(前田本訓)「即ち、宮垣(みかき)室屋(おほとの)堊色(ウハヌリ)せず」
② あることの上に、さらに同じようなことを重ねること。悪いことについて用いる。「はじのうわぬり」
咄本・軽口露がはなし(1691)二「『さきほどの腹立は、たがひにねもはもをりない事よ』と上(ウハ)ぬりを申た」
ロマネスク(1934)〈太宰治〉嘘の三郎「つとめればつとめるほど私は嘘の上塗りをして行く」

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デジタル大辞泉 「上塗」の意味・読み・例文・類語

うわ‐ぬり〔うは‐〕【上塗(り)】

[名](スル)
壁塗り・塗装などで、あらかた塗った上に、仕上げとして最後に塗ること。また、その塗り。仕上げ塗り。「テーブルニス上塗りする」
あることの上にさらに同じようなことを重ねること。悪い場合にいう。「恥の上塗り

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