上戸(読み)ジョウゴ

デジタル大辞泉 「上戸」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ご〔ジヤウ‐〕【上戸】

人数の多い家、すなわち婚礼に用いる酒の瓶数の多い家の意からか》
酒の好きな人。また、酒が好きで、たくさん飲める人。酒飲み。⇔下戸げこ
他の語の下に付いて複合語をつくり、酒に酔うとよく出る癖の状態を表す。日常の癖についていう場合もある。「笑い上戸」「泣き上戸
[類語](2辛党左利き左党両刀遣い盗人上戸雨風

じょう‐こ〔ジヤウ‐〕【上戸】

律令制で、大戸・上戸・中戸・下戸の四等戸の第二。一戸に6、7人の正丁がいる戸。

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精選版 日本国語大辞典 「上戸」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ご ジャウ‥【上戸】

〘名〙
① 酒を好む人。また、酒が好きでたくさん飲める人。酒飲み。⇔下戸(げこ)
大鏡(12C前)二「上戸におはすれば、人々ゑはしてあそばむなどおぼして」
仮名草子・身の鏡(1659)中「上戸(ジャウゴ)は酒をのみぬれば、はだかになりて、水中にもとび入」 〔経史摘語〕
② (接尾語的に用いて) 酒を飲んだときに出る癖の状態をいう語。「笑い上戸」「泣き上戸」など。

じょう‐こ ジャウ‥【上戸】

〘名〙 令制で、一戸の内に六・七人の正丁(二一~六〇歳の成年男子)のいる戸。〔令集解(706)〕

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普及版 字通 「上戸」の読み・字形・画数・意味

【上戸】じよう(じやう)こ

富家。酒好きの人。〔唐書、南蛮上、南詔伝上〕そ田五畝を雙と曰ふ。上官には田四十雙を授く。上は三十雙。是(ここ)を以て差あり。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「上戸」の解説

上戸 (ジョウゴ)

植物ナス科のつる性多年草。マルバノホロシの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の上戸の言及

【漏斗】より

…本来〈ろうと〉と音読すべきものであるが,日本では室町末期すでに〈じょうご〉と呼んでいた。〈じょうご〉は上戸で,《和漢三才図会》は酒をよく飲むための俗称だとしている。同書はまた,銅でつくるとしているが,現在では金属のほか,プラスチックなどでもつくられている。…

※「上戸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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