上東(読み)じょうとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「上東」の意味・わかりやすい解説

上東
じょうとう / サンドン

韓国大韓民国)、江原道(こうげんどう/カンウォンド)寧越(ねいえつ/ニョンウォル)郡の南東部にある鉱山都市。1973年、面(村)から邑(ゆう)(町)に昇格。人口1573(2000)。平野はほとんどなく、山地斜面を利用してトウモロコシをおもに耕作している。集落は谷を中心に展開されている。九来里は行政、鉱業の中心である。標高700~800メートルの高地にはタングステン鉱山がある。鉱山は1923年に開発され、日中戦争をきっかけに急に増産するようになった。第二次世界大戦後、米韓タングステン協定(1952~54)が結ばれ、採掘量はさらに急増した。国内タングステンの生産の80%以上を占める。上東鉱山は施設の拡充にもかかわらず、深部採鉱と品位の関係で生産量は減っている。

[邢 基 柱]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「上東」の意味・わかりやすい解説

上東【じょうとう】

韓国,江原道南東部にある韓国第1のタングステン産地。寧越郡上東邑。灰重石鉄マンガン重石を産する。1916年鉱床が発見され,満州事変契機に増産された。第2次大戦後は生産が飛躍的に増大し,1950年代には韓国のタングステン生産の71%を占めた。1万223人(1992)。

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