上機(読み)じょうき

精選版 日本国語大辞典 「上機」の意味・読み・例文・類語

じょう‐き ジャウ‥【上機】

〘名〙
仏語。悟りを開くことができる最上能力資質。また、その人。上根(じょうこん)
私聚百因縁集(1257)七「仍て宣旨を以て国内に求めて上機(じゃうキ)を得る、慈覚大師是れ也」
② 能力、気力ともにたいへんすぐれていること。
御伽草子鴉鷺合戦物語(室町中)「矢一二負ひては物ともせざる上機の者にて候」
③ 上等の織物を織るのに用いる織機。〔和漢三才図会(1712)〕

かみ‐はた【上機】

〘名〙 (「かみばた」とも) 天正年間(一五七三‐九二)、奈良晒(さらし)を織るために用いられた手織機一種高機に似ている。地機に比して奥行きが短い。
※俳諧・大坂檀林桜千句(1678)第七「敷となりぬる峯の松が枝〈友雪〉 上機に鶴の毛衣織はえて〈執筆〉」

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デジタル大辞泉 「上機」の意味・読み・例文・類語

かみ‐はた【上機】

絹や麻布を織る機。→下機しもはた

じょう‐き〔ジヤウ‐〕【上機】

仏語。悟りを開くことができる最上の能力。最上の機根。上機根。上根。

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