上野原(うえのはら)遺跡(読み)うえのはらいせき

知恵蔵 の解説

上野原(うえのはら)遺跡

鹿児島県霧島市で1997年春に見つかった約9500年前(縄文時代早期)の大集落遺跡。46棟の竪穴住居を始め、屋外タイプの集石炉、蒸し焼き炉、道路、墓穴跡などが確認された。蒸し焼き炉跡は、2つの穴が地下でつながった「連穴土坑(こう)」と呼ばれる特異な構造近年の南日本の優れた縄文遺跡の相次ぐ発見は、北、東日本中心とされてきた縄文文化再検討を迫っている。

(天野幸弘 朝日新聞記者 / 今井邦彦 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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