下乗(読み)げじょう

精選版 日本国語大辞典 「下乗」の意味・読み・例文・類語

げ‐じょう【下乗】

〘名〙
① 乗り物からおりること。
浄瑠璃弱法師(1694)四「先は馬上がきにいらぬ、急でげぜう仕れ」
寺社境内城内などに車馬を乗り入れることを禁じること。また、その制札下馬
平家(13C前)二「白鷺池には水たえて、草のみふかくしげれり。退梵下乗の卒都婆も苔のみむして傾きぬ」
貴人に対する礼として馬からおりること。

か‐じょう【下乗】

〘名〙
① 足ののろい馬。駑馬(どば)。転じて、才能のない人。愚者。〔陳琳‐為曹洪与世子書〕
② 乗り物からおりること。げじょう。〔広益熟字典(1874)〕

した‐のり【下乗】

〘名〙 馬術で、他人の馬を乗り馴らすこと。〔小笠原入道宗賢記(1609頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「下乗」の意味・読み・例文・類語

げ‐じょう【下乗】

[名](スル)
乗り物から降りること。特に、貴人の前で、車馬から降りること。「全員下乗して出迎える」
社寺の境内などに車馬を乗り入れることを禁止すること。また、その札。下馬。
[類語]下りる降り立つ降車下車下船下馬降機

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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