下市(読み)シモイチ

デジタル大辞泉 「下市」の意味・読み・例文・類語

しもいち【下市】

奈良県中西部吉野郡地名吉野川支流の秋野川沿いに発達した市場町。吉野川上流の上市かみいちに対する名。

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精選版 日本国語大辞典 「下市」の意味・読み・例文・類語

しもいち【下市】

奈良県吉野郡にある地名。吉野川の支流秋野川の谷に発達した市場町。杉の余材を利用して割箸(わりばし)生産大峰山の登山口。

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改訂新版 世界大百科事典 「下市」の意味・わかりやすい解説

下市[町] (しもいち)

奈良県中部,吉野郡の町。人口7020(2010)。町域は吉野川,秋野川沿岸の平たんな低地帯と東部丘陵,西部の栃原山地,丹生川流域の南部山地に分けられる。下市の地名は吉野川上流の吉野町上市に対する称で,蓮如が建立した願行寺の保護を受けた市場町として16世紀前半より栄え,日本で最初の手形とされる下市札が流通していたことでも知られる。主産業は吉野杉を素材とした吉野杉ばし,三宝,神具の生産で,特に高級品として知られる杉ばしは海外にも輸出される。農業では,菊やバラの栽培,スイカや柿の生産が多く,果樹園の造成も進められている。長谷丹生川上神社下社がある。近鉄吉野線が通じる。
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世界大百科事典(旧版)内の下市の言及

【水戸[市]】より

…市域の大半は常陸台地と那珂川沖積地に広がる。主要市街地は,那珂川と千波(せんば)湖にはさまれた台地上の上市(うわいち)と那珂川の沖積低地上の下市(しもいち)とからなる。12世紀末,大掾資幹(だいじようすけもと)が館を置き,佐竹氏の支配を経て近世に水戸藩の城下町となってから大きく発展した。…

※「下市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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