下枝(読み)しずえ

精選版 日本国語大辞典 「下枝」の意味・読み・例文・類語

しず‐え しづ‥【下枝】

〘名〙 下の方の枝。したえだ。したえ。しずえだ。
古事記(712)中・歌謡「ほつえは 鳥ゐ枯らし 志豆延(シヅエ)は 人とり枯らし 三つ栗の 中つえの ほつもり 赤らをとめを」
源氏(1001‐14頃)早蕨「しづえをおし折りて」

おろし‐え【下枝】

〘名〙 切りおろした枝。おろしえだ。
千載(1187)春上・三〇・詞書「中院にありける紅梅のおろし枝つかはさんなど申けるを、又の年の二月ばかり、花咲きたるおろし枝に結びつけて」

しず‐えだ しづ‥【下枝】

※大斎院前御集(11C前)「しつえたといたくなわびそすゑのよはこだかきみこそなりまさるべき」

した‐え【下枝】

※右京大夫集(13C前)「霜かれのしたえにさけるきくみれは我ゆくすゑもたのもしきかな」

した‐えだ【下枝】

〘名〙 樹木下部の枝。したえ。しずえ。
古本説話集(1130頃か)六四「そこゐもしらぬたにそこに、木の葉しげき、したえだにあれば、さらにみゆべきやうもなし」

おろし‐えだ【下枝】

※行宗集(1140頃)「梅のおろしえだ、一とせとりて植ゑたるが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「下枝」の意味・読み・例文・類語

しず‐え〔しづ‐〕【枝】

下の方の枝。したえ。したえだ。⇔上枝ほつえ
「―をおし折りて」〈・早蕨〉

した‐えだ【下枝】

下の方の枝。したえ。しずえ。⇔上枝うわえだ

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盆栽用語集 「下枝」の解説

下枝

下の方の枝。一本の枝を指す場合と、下の方の枝のまとまり全部を指す場合の両方ある。

出典 (株)近代出版盆栽用語集について 情報

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