下目(読み)しため

精選版 日本国語大辞典 「下目」の意味・読み・例文・類語

した‐め【下目】

〘名〙
視線を下に向けること。また、その目つき。下目使い。⇔上目(うわめ)①。
御伽草子・しくれ(古典文庫所収)(室町末)「ひめぎみ、ほうゑみ給ひて、しために、見たまひける、御目のうちのけだかさ」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「顔をいびつにそむけて下目(シタメ)をつかひ」
② (形動) 劣っていること。また、その人やそのさま。
仮名草子浮世物語(1665頃)三「己よりした目なる者には交らはず」
④ 川俣羽二重などで、一つの目付の範囲内で、中心目より軽目のもの。

さがり‐め【下目】

〘名〙
目尻(めじり)の下がった目。たれ目。⇔上がり目
日本橋(1914)〈泉鏡花〉四「小児等は同じやうに顔を合せて、猿眼に、猫の目、上り目、下り目、団栗目、いろいろなのがぱちくるのみ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「下目」の意味・読み・例文・類語

した‐め【下目】

[名・形動]
視線を下に向けること。また、その目つき。「下目で見る」「下目を使う」⇔上目うわめ
劣っていること。また、そのさま。「下目にかける」
「己より―なる者には交らはず」〈仮・浮世物語・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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