デジタル大辞泉
「下等」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
か‐とう【下等】
〘名〙
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二「
行厨の値約ね三等有り〈略〉下等の如きは則ち役夫、或は貧生の喰ふ所」 〔
周礼‐秋官〕
② 料金の最も安い船室、車両。
下等室。下等列車。明治時代に用いた。
※
西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一四「この処より乗り合ひの
賃銭は上等中等を別にして下等の振り合ひ一人前途中の下り所によりて〈略〉差別あり」
③ (形動) 物などの状態、性質、品質が劣っていること。また、生物で進化の程度の低いこと。
※植物小学(1881)〈松村任三訳〉九「植物界分れて二段となる。〈略〉下等なるものは無花植物とす」
※
武蔵野(1887)〈山田美妙〉中「燈火は下等の
蜜蝋で作られた一里一寸の
松明の小さいのだから」
※
随筆・文会雑記(1782)三「六十になりて、あのをかしき咄を、よきとせしこと下等のことなり」
※随筆・見た京物語(1781)「八瀬大原は総じて男を下等といふ。みな総髪なり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報