世継物語（読み）よつぎものがたり

精選版 日本国語大辞典

よつぎものがたり【世継物語】

[一] 「栄花物語」の別称。

[二] 「大鏡」の別称。

[三] 鎌倉時代の説話集。一巻。編者未詳。平安時代から鎌倉時代にかけての和歌説話を中心に五六条を収める。「大和物語」「枕草子」「栄花物語」などを典拠とし、「古本説話集」と関連する説話が多い。増補改編本に「宇治大納言物語」がある。小世継(こよつぎ)、小世継物語とも。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

よつぎものがたり【世継物語】

「栄花物語」「大鏡」の別称。
説話集。1巻。編者未詳。鎌倉中期までに成立。王朝の貴族文人たちの和歌説話や「今昔物語集」などからも集めた説話を56条収める。

出典　小学館

百科事典マイペディア

世継物語【よつぎものがたり】

和歌を題材にした中世説話集。１巻56話。５冊本の《宇治拾遺物語》写本のうちの一冊として伝えられている場合がある。《大鏡》《栄花物語》が〈世継物語〉と呼ばれることと区別して《小世継物語》とも呼ぶ。《大和物語》《枕草子》《栄花物語》などから取材しており，王朝文学への憧憬が色濃い。刊本の《宇治大納言物語》３巻は，この改編本である。

出典　株式会社平凡社

旺文社日本史事典 三訂版

世継物語
よつぎものがたり

⇨ 大鏡

出典　旺文社日本史事典 三訂版