並立(読み)ならべたてる

精選版 日本国語大辞典 「並立」の意味・読み・例文・類語

ならべ‐た・てる【並立】

〘他タ下一〙 ならべた・つ 〘他タ下二〙
① ならべてたてる。一つ一つならべる。いくつもならべる。
書紀(720)皇極三年一一月(図書寮本訓)「蘇我の大臣蝦夷が児(こ)入鹿臣、家を甘檮(あまかし)の岡に双起(ナラヘタツ)
② 数えるようにならべあげてあれこれいう。次から次へと列挙していいたてる。
人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)初「謗(そしり)て穴をならべ立(タテ)

ならび‐た・つ【並立】

〘自タ五(四)〙
① ならんで立つ。なみたつ。
※とりかへばや(12C後)中「ほのかにならびたちて、人めもいかに、我身のやつれとなるらん」
② 対等の位置にならぶ。肩を並べる。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉八「政権王室に還しもて万国と並立(ナラビタツ)基礎を茲に立ん事」

なみ‐たち【並立】

〘名〙 並び立つこと。並んで立っていること。
万葉(8C後)三・三八二「ふたがみの 尊き山の 儕立(なみたち)の 見がほし山と」

なみ‐た・つ【並立】

〘自タ四〙 並んで立つ。ならびたつ。
※後撰(951‐953頃)賀・一三八四「なみたてる松の緑の枝わかずをりつつ千代を誰れとかは見ん〈藤原師輔〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「並立」の意味・読み・例文・類語

へい‐りつ【並立】

[名](スル)二つ以上のものが並んで立つこと。また、同時に存在すること。「南朝北朝が並立する」
[類語]並ぶするかな敵する比肩匹敵伯仲肩を並べる両立併存同居共存鼎立ていりつ連立

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「並立」の読み・字形・画数・意味

【並立】へいりつ

並び立つ。

字通「並」の項目を見る

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