中井清太夫(読み)なかい せいだゆう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中井清太夫」の解説

中井清太夫 なかい-せいだゆう

?-? 江戸時代中期-後期武士
安永3年(1774)代官として甲斐(かい)(山梨県)上飯田陣屋に赴任,6年甲府陣屋にうつる。天明飢饉(ききん)の際,ジャガイモ(清太夫芋(いも))の普及につくし,また富士川沿いの大塚村ほか2村に水路をひらいて水害をふせいだ。農民にその功をたたえられ生祠(せいし)を建立される。陸奥(むつ)小名浜代官にうつったが,寛政3年罪をえて免職となった。三河(愛知県)出身。名は九敬。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中井清太夫の言及

【ジャガイモ】より

…しかし,宮崎安貞,貝原益軒はじめ江戸前期の著作には名が見られない。栽培記録としては1706年(宝永3)に北海道の瀬棚で松兵衛なる者が植えたといい,また本州では明和年間(1764‐72)に甲斐の代官中井清太夫が栽培を奨励したという。高野長英は《二物考》(1836)に異名を列挙する中に〈甲州イモ〉〈清太夫イモ〉の名を掲げ,〈荒年ノ善糧ト云フベシ〉としている。…

※「中井清太夫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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