中使(読み)チュウシ

デジタル大辞泉 「中使」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐し【中使】

宮中からの使者勅使
「暫く御座有りけるが、―頻りに至って」〈太平記・三九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「中使」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐し【中使】

〘名〙
朝廷中央機関地方機関役職。使者。
※続日本紀‐宝亀九年(778)一〇月乙未「頻有優厚、中使不絶」
※太平記(14C後)三九「光厳院へ御帰有て、暫御座有りけるが、中使頻に至って、松風の夢を破り」 〔杜審言‐扈従出長安応制詩〕
双方の間に立って用をする使い。
随筆胆大小心録(1808)一〇九「子もなく家産もなき漂泊の老が〈略〉大賀伊賀を中使にしたりし」

なか‐づかい ‥づかひ【中使】

〘名〙 中間に立って両者意向を伝える使の者。
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上「市之進殿帰られては生死の有ることと、中使の下女に隙(ひま)やったれば」

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普及版 字通 「中使」の読み・字形・画数・意味

【中使】ちゆうし

宮中よりの使者。〔後漢書宦官、張譲伝〕そ詔して求する、~號して中と曰ふ。州郡動し、多く賂(きうろ)を受く。

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