中性花(読み)ちゅうせいか

精選版 日本国語大辞典 「中性花」の意味・読み・例文・類語

ちゅうせい‐か ‥クヮ【中性花】

〘名〙 雄しべ雌しべとも退化、あるいは発育が不完全で種子を生じない花。アジサイ花序の周辺部の装飾花ヒマワリの花の周辺部にある舌状花などにみられる。

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デジタル大辞泉 「中性花」の意味・読み・例文・類語

ちゅうせい‐か〔‐クワ〕【中性花】

雄しべ・雌しべとも退化または発育不完全で、種子を生じない花。アジサイの装飾花、ヒマワリの舌状花など。不登花。不実花。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「中性花」の意味・わかりやすい解説

中性花
ちゅうせいか

雄しべ、雌しべがともに退化して生殖能力をもたなくなった花のことで、無性花ともいう。ガクアジサイイワガラミクサアジサイなどの花序では、中央部に萼片(がくへん)や花弁の発達しない両性花があり、周囲に萼片が花弁状に発達して昆虫誘引の役をする中性花がある。アジサイではすべての花が中性花となっている。キク科頭状花序では、周囲にある舌状花はしばしば雄しべ、雌しべが退化して中性花となる。

[田村道夫]


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