中段(読み)チュウダン

デジタル大辞泉 「中段」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐だん【中段】

なかほどの段。階段などのなかほど。「長い石段の中段あたりで一息つく」
なかほどの段階。いくつかある段階のなかほど。
着色工夫は、総て色の変化の―においてなさるべきだ」〈横光機械
剣道槍術などで、上段下段との中間の構え方。正眼。「中段に構える」
陰暦こよみで、なかの段に書き入れてある十二直じゅうにちょくのこと。これを毎日の干支えとの下に配当して、その日の吉凶を定めた。
書院造りで、上段のより一段低く、下段の間より一段高くつくった所。中段の間。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「中段」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐だん【中段】

〘名〙
① 上、中、下とわけた等級物事の区切り目において、中間の段階。なかの段。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 階段や梯子(はしご)などのなかほどの段。段の中央。
読本椿説弓張月(1807‐11)残「童子をかき居、その身は中段(チウダン)に尻をかけて」
③ 剣道・槍術(そうじゅつ)などで、上段と下段との中間の構え方。剣先を相手の目の位置に向けて構えるもの。正眼の構え。また、相撲の四股(しこ)の型にもいう。
※五輪書(1645頃)水の巻「構のきはまりは中段と心得べし」
④ =じゅうにちょく(十二直)〔運歩色葉(1548)〕
浮世草子・好色五人女(1686)三「中段に見る暦屋物語」
※秦山集(1728)雑著古事類苑・居処九)「上段・中段・下段、各高差一尺許

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