中空調子(読み)なかぞらぢょうし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中空調子」の意味・わかりやすい解説

中空調子
なかぞらぢょうし

箏の調弦名。流儀によって異なる。山田流は平 (ひら) 調子の六・斗を半音上げたものをいうが,生田流ではこれを六上りまたは半中空調子といい,さらに七・為を1音下げたものを中空調子という。山田流ではこれを曙調子ということがあるが,生田流での曙調子は,二重中空調子ともいい,中空の第四・九弦を半音上げ,五・十弦を1音下げたもの。中空が第三・八・巾弦を主音とする陰音階下行形であるのに対し,二重中空は第四・九弦を主音とする陰音階上行形の調弦。山田流ではこれを岩戸調子ともいう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android