丸沼(読み)マルヌマ

デジタル大辞泉 「丸沼」の意味・読み・例文・類語

まる‐ぬま【丸沼】

群馬県北東部、日光白根山北麓にあるせき止め湖。大滝川上流部がせき止められてできた。東方すげがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「丸沼」の意味・わかりやすい解説

丸沼
まるぬま

群馬県北東部、利根(とね)郡片品村(かたしなむら)にある湖。日光白根(しらね)火山溶岩による堰止(せきとめ)湖で、湖面標高1428メートル、最高深度50メートル、周囲2.2キロメートルの楕円(だえん)形を示している。湖水緑色を呈し、シラカバブナ原生林に包まれて神秘的である。北岸に丸沼温泉、東岸に一ノ瀬発電所があり、ニジマス養殖する。東の菅沼(すげぬま)、西の大尻沼(おおじりぬま)とともに日光国立公園に含まれる。大尻沼との間に丸沼ダムが設置されている。このダムはバットレス式ダムとして日本最大規模で、丸沼堰堤として国の重要文化財に指定されている。南岸を金精(こんせい)道路(国道120号)が走る。

[村木定雄]

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改訂新版 世界大百科事典 「丸沼」の意味・わかりやすい解説

丸沼 (まるぬま)

群馬県北東部,白根山北西麓にある堰止湖。利根郡片品村に属する。1930年ダムが建設される前は長径0.6kmの楕円形の小湖で,標高1403m,最深部19mであったが,現在は南北約1.2km,東西約0.5km,面積0.45km2のほぼ長方形をなしている。標高が高いので,真夏でも気温が25℃を超えることはなく,避暑やキャンプによい。湖水は南西岸から標高1400mの大尻沼に落ちる。湖は貧栄養型から富栄養型へと変化がみられ,ヒメマスの養殖が行われている。湖岸にはブナ,ナラ,シラカバなどの原生林が茂り,とくに秋は湖水の青さと湖畔の紅葉が美しい。丸沼の北岸に丸沼温泉(ボウ硝泉,49℃)があり,国道120号線が通じ沼田~日光を結ぶ定期バスも立ち寄る。ニジマス,ワカサギ,コイ釣りが楽しめ,四郎峠越えで尾瀬沼へ,湯沢峠越えで奥鬼怒温泉へ出るハイキング・登山コースも開かれている。東1.5kmに菅沼がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「丸沼」の意味・わかりやすい解説

丸沼
まるぬま

群馬県北東部,片品村の白根山 (日光白根) 北麓にある湖。湖面標高 1428m。面積 0.45km2。周囲 3.5km。最大水深 47m。白根山の溶岩による堰止湖で,周囲は原生林に囲まれ,湖水は緑色を呈する。東方に菅沼,西方に大尻沼が続く。北岸に丸沼温泉がある。金精道路の開通以後,観光客や避暑客が多くなった。

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