主法線(読み)しゅほうせん(英語表記)principal normal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「主法線」の意味・わかりやすい解説

主法線
しゅほうせん
principal normal

一般に,空間曲線上の1点における,この曲線の接触平面法平面との交線を,その曲線の主法線という。弧長 s助変数として,曲線 Cxx(s) で表わし,点 x(s) における接線ベクトルx' とすると,x'2=1 であるから,これを微分すれば x'x''=0 となる。したがってベクトル x' ,x'' は互いに垂直であり,またこれらの張る平面は接触平面である。それゆえ,x'' は主法線方向を向いている。そこで x'=ξ1 とおき,x''=κξ2 ( κ はこの曲線の曲率) とおけば,ξ1ξ2 は互いに垂直な単位ベクトルであって,それぞれ x' ,x'' と同方向を向いている。 ξ1 が単位接線ベクトル,ξ2 が単位主法線ベクトルである。

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世界大百科事典(旧版)内の主法線の言及

【接触平面】より

…これは点PにおけるCの接線を含んでいる。点Pにおいて接線に直交する接触平面内の直線を曲線Cの主法線といい,Pにおいて接触平面に直交する直線を曲線Cの従法線という(図)。Cが平面上の曲線の場合には,その平面が接触平面である。…

【法線】より

…この平面をPにおけるCの法平面という。空間曲線に対しては,点Pにおける接触平面上にある法線を主法線といい,接触平面に垂直な法線を従法線,または陪法線という(図1)。曲面S上の1点PにおいてSに接平面がつくれるとき,Pを通りこの接平面に垂直な直線をPにおけるSの法線という(図2)。…

※「主法線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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