九十九髪(読み)ツクモガミ

デジタル大辞泉 「九十九髪」の意味・読み・例文・類語

つくも‐がみ【九九髪/江草髪】

老女白髪、また、その老女をいう。
百年ももとせ一年ひととせたらぬ―我を恋ふらし面影に見ゆ」〈伊勢・六三〉
[補説]白髪が水草のツクモに似ているところからいう。また一説に、「百年一年たらぬ」とあるところから、「つくも」を九十九の意とし、これを「百」の字に一画たりない「白」の字に代用し、白髪を「つくも(九十九)髪」といったとも。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「九十九髪」の意味・読み・例文・類語

つくも‐がみ【九十九髪】

〘名〙 (白髪のようすが植物の「つくも」に似ているところからという。「九十九」という表記は、「百」の字から一画とりされば「白」の字となり、百から一をとると九十九になることによる) 老女の白髪のこと。また、その人。つくも。
伊勢物語(10C前)六三「百年(ももとせ)に一年(ひととせ)たらぬつくもかみ我を恋ふらし面影に見ゆ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android