九戸村(読み)くのへむら

日本歴史地名大系 「九戸村」の解説

九戸村
くのへむら

面積:一四一・六〇平方キロ

郡の西部に位置し、東は軽米かるまい町・山形やまがた村、南は岩手郡葛巻くずまき町、西は葛巻町・二戸郡一戸町・二戸市、北は軽米町。村西端は折爪おりづめ岳・小倉こぐら岳・就志つくし森と続く峰で、東部はなだらかな準平原となっている。瀬月内せつきない川が中央の盆地を北流し、流域に集落と耕地が形成されている。瀬月内川に沿って国道三四〇号が縦貫し、また一戸町から東北自動車道八戸線(八戸自動車道)が折爪岳の南側を迂回して村の北部を通り、軽米町に至る。江刺家えさしかに九戸インターチェンジがある。中心集落は伊保内いぼないで、役場・伊保内高校などがある。折爪岳の東麓に発達した舌状丘陵には縄文時代の遺跡が多く、江刺家の田代たしろ遺跡は円筒式土器の変遷を探るのに重要な遺跡として知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「九戸村」の意味・わかりやすい解説

九戸〔村〕
くのへ

岩手県北部,北上高地の丘陵地にある村。 1955年江刺家 (えさしか) ,伊保内 (いぼない) ,戸田の3村が合体,郡名を村名として成立。中心地区は伊保内。米作畜産,タバコ,ニンジン,トマトの生産が行われる。長興寺地区には天正年間 (1573~92) の九戸政実居館跡があり,長興寺本尊の聖観音像は平泉中尊寺の一字金輪仏頂座像 (重要文化財) と同じ作り。村営戸田牧野や伊保内森林公園があり,北西部の折爪 (おりづめ) 岳山麓は折爪馬仙峡県立自然公園に属する。東北自動車道八戸線 (八戸自動車道) が通り,九戸インターチェンジがある。市域中央を国道 340号線が縦貫。面積 134.02km2。人口 5378(2020)。

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