九竜(読み)キュウリュウ

デジタル大辞泉 「九竜」の意味・読み・例文・類語

きゅうりゅう〔キウリユウ〕【九竜】

中国広東省、九竜半島南端にある商業都市香港一部香港島対岸にあたる。チウロン。カオルン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「九竜」の意味・わかりやすい解説

九竜
きゅうりゅう / チウロン

中国大陸南部、香港(ホンコン)特別行政区中部の市街地。九竜半島の先端に位置し、ビクトリア港を隔てて香港島に対する。別名カオルンKowloon。人口222万8500(2001推計)。1860年の北京(ペキン)条約イギリス領となったが、1997年に中国へ返還された。香港における商業の中心地で、ネイザン通りを中心とした一帯にはホテルや商店がひしめいている。広州(こうしゅう/コワンチョウ)と連絡する九広鉄道起点で、香港島とはフェリー海底トンネルで結ばれている。また北東7.5キロメートルにはカイタク(啓徳)空港があったが、1998年香港国際空港の開設に伴い廃止された。

[横山昭市]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「九竜」の意味・わかりやすい解説

九竜【きゅうりゅう】

中国,広東省南東部に位置し,対岸の香港とともに英国植民地であったが,1997年7月に香港とともに中国に返還された。英語ではKowloon,現地ではクーロンと称す。英国は1860年の北京条約で九竜半島南端部7km2を割譲させたが,1898年その後背地の新界と,40余島およびその海面計924km2租借地として得た。九竜市街は半島南端にあり,広九鉄路によって広州に通ずる。また,香港の中国返還に向け建設されていた京九鉄路(北京〜九竜)が1996年9月全線開通し,北京〜深【せん】間が営業運転を開始した。1997年7月1日の香港返還後,北京〜九竜間の直通運転が開始された。1972年香港との間に海底トンネル開通。
→関連項目租借地

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「九竜」の解説

九竜
きゅうりゅう
Jiǔlóng

中国広東省九竜半島の南端,香港の対岸にある都市。通称カオルン
1860年の北京条約によってイギリスに領有された。1898年イギリスは後背地と付近の諸島を租借し,香港政庁の管下に入れた。ここから広九 (コワンチウ) 鉄道が中国領へ通ずる。1997年,香港島とともに中国に返還された。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「九竜」の意味・わかりやすい解説

九竜
きゅうりゅう

カオルーン」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android