亀ノ瀬(読み)カメノセ

デジタル大辞泉 「亀ノ瀬」の意味・読み・例文・類語

かめのせ【亀ノ瀬】

大阪府奈良県との境の、大和川生駒金剛山地を横切る所にある峡谷。古くは亀ノ瀬越えとよばれた交通難所

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「亀ノ瀬」の解説

亀ノ瀬
かめのせ

大和川が奈良盆地から大阪平野へ出る峡谷部。北岸の生駒いこま山地、南岸の金剛山地に挟まれた交通の難所で、亀岩と称する亀に似た川中の岩に由来。

古くは「扶桑略記」治安三年(一〇二三)一〇月の藤原道長の高野山参詣の条に「廿七日(中略)指河内国、進発之間、亀瀬山之嵐、紅葉影脆、竜田川之浪、白花声寒」とみえるが、この竜田川は現在の大和川である。また「春日社記録」中臣祐定記の嘉禎二年(一二三六)一〇月九日条に「注進 御供用途可令運上路々事」として「西路 大(ママ)路 亀瀬路 信貴路 生馬越路 上津鳥見路」とみえている。また平安末期頃には葛城修験の霊地とされ、「諸山縁起」に「亀の尾の宿」として「礼を作して去る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android