亀田次郎(読み)かめだじろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「亀田次郎」の意味・わかりやすい解説

亀田次郎
かめだじろう
(1876―1944)

国語学者。兵庫県曽根(そね)町に生まれる。1903年(明治36)東京帝国大学文科大学国文学科卒業。翌1904年から1907年まで国語調査委員会嘱託として、「音韻調査報告書」「音韻分布図」「口語法調査報告書」「口語法分布図」の編集に携わり、その後旧制第七高等学校(現、鹿児島大学)教授、大谷大学教授などを務めた。国語学史の分野造詣(ぞうけい)が深く、とくに古辞書、韻書などの研究に多くの業績を残した。なお、「帝国百科全書」中の『国語学概論』(1909)は日本最初の国語学概説書である。

[沖森卓也 2018年10月19日]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「亀田次郎」の解説

亀田次郎 かめだ-じろう

1876-1944 明治-昭和時代前期の国語学者。
明治9年生まれ。37年国語調査委員会嘱託となり,音韻の分布や口語法を調査した。のち第七高等学校,大阪外国語学校,大谷大などの教授を歴任。古辞書や韻書を収集し,紹介した。昭和19年死去。69歳。兵庫県出身。東京帝大卒。著作に「国語学概論」など。

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