事変(読み)じへん

精選版 日本国語大辞典 「事変」の意味・読み・例文・類語

じ‐へん【事変】

〘名〙
① 異常なできごと。天災などの変事や突発的な騒動。事件。
愚管抄(1220)六「この春三星合とて大事なる天変のありける。〈略〉その雨晴れて後は犯分とをくさりて、この大事変ついに消えにけり」 〔史記‐平準書賛〕
事態変化。世事の変易。
※絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初)「理が一つじゃと不謂、やはり人情事変で語られたは、扨々親切なることじゃ」 〔詩経大序
③ 特に近代、警察力ではしずめ得ないほどに拡大した騒乱。また、宣戦布告なしに行なわれる国際間の武力行為。
太政官布告第四三号‐明治一五年(1882)八月一三日・一条徴発令戦時若くは事変に際し」

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デジタル大辞泉 「事変」の意味・読み・例文・類語

じ‐へん【事変】

天変地異や突発的な騒動などの、非常出来事。変事。
警察力では抑えきれず、軍隊出動を必要とする程に拡大した騒乱。
宣戦布告なしに行われる国家間の戦闘行為。「満州事変
[類語]有事戦時非常時乱世革命戦争非常いくさたたか戦役せんえきえきへい兵馬へいば兵戈へいか干戈かんか会戦合戦かっせん交戦戦火兵火戦乱兵乱戦雲戦塵せんじん戦禍せんか大戦戦闘緊急急難異変変事珍事ハプニング奇跡

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普及版 字通 「事変」の読み・字形・画数・意味

【事変】じへん

事態の変化。変事。〔晋書、愍懐太子伝〕詔して曰く、の書此(かく)の如し。今死を賜ふと。~議、日の西するに至るも決せず。后、事變を懼れ、乃ち太子を表して庶人と爲す。詔して之れを許す。

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