二上兵治(読み)ふたがみ ひょうじ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「二上兵治」の解説

二上兵治 ふたがみ-ひょうじ

1878-1945 大正-昭和時代前期の官僚,政治家
明治11年2月25日生まれ。逓信省勤務をへて枢密院にはいる。大正5年から枢密院書記官長を19年間つとめ,伊東巳代治(みよじ),平沼騏一郎(きいちろう)に重用された。貴族院議員,枢密顧問官。昭和20年11月19日死去。68歳。富山県出身。東京帝大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の二上兵治の言及

【枢密院】より

…22年には満鉄付属地以外の在中国郵便局の閉鎖を決めた日中郵便協定の調印後の諮詢を不当として弾劾上奏し,時の加藤友三郎内閣と衝突した。清浦奎吾議長の首相就任後,元老西園寺公望は浜尾新らの学者を後任議長に任命するなど枢密院の政治色を薄めようとしたが,伊東,平沼騏一郎らの顧問官が1916年から34年まで在職した二上兵治(ふたがみひようじ)書記官長と結んで実権をにぎり,政党内閣とくに憲政会=民政党内閣を苦しめた。1925年の普通選挙法の制定にあたっては治安維持法との抱合せをはかり,27年の金融恐慌では台湾銀行救済の緊急勅令案を否決して若槻礼次郎憲政会内閣を倒し,30年のロンドン海軍条約の審議では統帥権問題で浜口雄幸民政党内閣を攻撃して政党政治を動揺させた。…

※「二上兵治」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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