二軸性結晶(読み)ニジクセイケッショウ

デジタル大辞泉 「二軸性結晶」の意味・読み・例文・類語

にじくせい‐けっしょう〔ニヂクセイケツシヤウ〕【二軸性結晶】

双軸結晶

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「二軸性結晶」の解説

二軸性結晶
ニジクセイケッショウ
biaxial crystal

光軸を二つもつ結晶斜方晶系単斜晶系三斜晶系の結晶がこれに属する.この結晶の屈折率だ円体は,図のように長さの異なる三つの主軸をもっている.各主軸方向の屈折率は主屈折率とよばれ,α,β,γで表し,

α < β < γ
の関係で定義する.斜方晶系では,結晶軸はこの主軸のどれかとそれぞれ一致し,単斜晶系では一つの結晶軸だけがこの主軸のどれかと一致するが,三斜晶系ではどれも一致しない.この二つの光軸の間の角を光軸角といい,そのうちのγ方向の角を2Vと表す.V < 45°の結晶を正結晶といい,V > 45°の結晶を負結晶という.V = 0°(α = β = ω < γ = ε)とすれば,一軸性結晶の正結晶の場合になり,V = 90°(α = β = ω < γ = ε)とすれば,一軸性結晶の負結晶の場合になる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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