二重星団(読み)にじゅうせいだん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「二重星団」の意味・わかりやすい解説

二重星団
にじゅうせいだん

普通はペルセウス座カシオペヤ座中間にある散開星団NGC869(h Per)とNGC884(χ(カイ) Per)をいう。二つの星団とも年齢は約1000万年と推定され、散開星団のなかでは非常に若い。このため、スペクトル型は青白いO型やB型の明るい星を多く含み、双眼鏡や小望遠鏡で楽しむことのできる秋の星団の一つである。地球からは約7500光年の距離にあり、それぞれは互いに1000光年ほど離れている。実際の力学的相互作用は不明であるが、お互い関係のある星団らしいことがわかってきている。

[吉澤正則・藤井 旭]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二重星団」の意味・わかりやすい解説

二重星団
にじゅうせいだん
double cluster

ペルセウス座にある散開星団。星が密になった2つの中心が角度で約 50′離れて並び,ペルセウス座hおよびχ星団と呼ばれる。双方とも天球上で直径約 20′の範囲に 300個あまりの星を含む。地球からの距離は約 7300光年で,太陽が位置する渦巻の腕の外側の腕に属している。星団の年齢は約 2000万年と若く,周囲アソシエーション (星組合 ) が取巻いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android